UA Confusion から Clear GA4 Foundation へ

    【"データ分析迷子"を解消】
    GA4"入れただけ・見てない"状態を、意思決定できる"使えるデータ基盤"に立て直した支援事例

    データ分析GoogleAnalyticsWebサービス

    こんな方に読んでほしい記事です

    • Webサービスを提供しているがデータをうまく使えていない
    • GoogleAnalyticsを使っているが成果まで辿り着けていない

    1. 本事例の背景(相談の入口)

    Universal Analytics の画面を見つめる人物

    数年前のUA(Universal Analytics)からGA4(Googleアナリティクス4)への移行期、多くの企業で「とりあえずタグは入れているけれど、変わりすぎてよく分からず、結局なにも見ていない」という状態が多く起きていました。

    UA時代は"過去の蓄積"で、なんとなく数値を見られていた企業も少なくありません。一方で、その実態は「一時的に詳しい人が設計した状態を引き継いでいるだけ」で、運用メンバーが設計意図を十分に理解していないケースが多い。GA4では「改めて設計し直してね」が突きつけられ、結果として「データが無くなるのは困るからタグだけは入れる。でも何をやればいいか分からないので、必要最低限しか取れていない"グレードダウン"状態」に陥る企業が増えました。

    sekiさんの所感でも、GA4を「設計して活かしきれている」企業は2〜3割、8割は「タグだけ入ってほぼ放置」という状況感だったと言います。

    2. 課題(支援先で起きていたこと)

    UA から GA4 への移行と計測→分析→改善サイクル

    今回の支援先も、UA時代から継続して支援していた企業でした。GA4への切り替えタイミングで「取りたいデータが減ってしまう」リスクを踏まえ、GA4側で新たに設計し直す方針をとっています。

    論点は単なる"移行作業"ではありません。計測→分析→改善が回る状態に戻すこと。つまり「見られる」ではなく「意思決定に使える」状態に立て直すことがテーマでした。

    3. ゴール(何を"できる状態"にするか)

    データ定義→分析・ボトルネック発見→施策策定→プロダクト実装のフロー

    この支援のゴールは「GA4を入れる」ではなく、次の状態を一気通貫で成立させることでした。

    • ビジネスとプロダクト理解を踏まえ、KPIから逆算して"取るべきデータ"を定義する
    • 分析できる前提で設計し、トラッキングしたデータからボトルネックを探す
    • 気づきで終わらず、施策・仕様に落とし込む
    • 最終的に、イシュー発行までして"あとは開発するだけ"に近づける

    つまり、分析や提案で止まらず、プロダクトが実際に動くところまで"伴走型でやり切る"ことが狙いでした。

    4. 進め方(フェーズ設計と具体アクション)

    4-1. 入口は「ビジネス理解」から

    sekiさんが最初に置いた前提は「ビジネス理解がスタート」ということです。広告モデルなのか、ECなのか、収益モデルが変われば追うべきKPIが変わり、結果として「どのデータをトラッキングすべきか」も変わります。そこでまず、収益ポイントとKPI構造の全体像を理解するところから入りました。

    4-2. "全体像"を先に固める(ユーザージャーニー設計からはみ出す)

    今回の支援先では計測設計だけに閉じず、ユーザージャーニー設計から入り直す支援も実施しました。「ビジネスモデルとユーザージャーニーの中で、GA4で何のデータを取るべきか?」まで遡って整理するのが特徴です。先に地図を描くことで、イベント設計や分析が"点"ではなく"線"としてつながる状態をつくりました。

    4-3. GA4×GTMで計測を組み直す

    GTM(タグ管理)で実装します。実装後に「何が分かるようになったか」「次に何を判断できるか」を早い段階で示し、データ活用の手触りを持ってもらうことが重要になります。

    4-4. 分析の入り方(まず"インパクト大"+"基本の見落とし"を押さえる)

    実装後の分析フェーズでは、いきなり難しい分析に飛び込みません。まずは「ユーザーが多くインパクトが出そうな大きい所」を見て、次に「リテンションが少ない」など、基本だけど意外と共有されていない事実を"おさらい"します。ここでクライアント側に「あ、そうだったんだ」という気づきが生まれると、「データ設計してよかった→次に活かそう」の議論に入りやすくなり、以降の改善サイクルが回り始めます。

    4-5. 施策化→仕様化→イシュー化("気づきで終わらせない")

    この支援の肝は、分析で終わらずに「最終的に価値(バリュー)に反映させる/仕様策定/イシュー発行」まで射程に入れている点です。"データを見て終わり"ではなく、"データを使って決めて動かす"ところまで伴走することで、プロダクト改善が実装へ接続されます。

    5. 工夫点(意思決定を前に進めたポイント)

    RICEスコア、A/Bテスト vs クイック検証、実装へのフロー

    5-1. 優先順位を"ガッチャンコ"してRICEスコアリングで決め切る

    施策の優先度は、支援側が出す分析起点の施策リストだけでなく、支援先が元々持っている施策案も存在します。そこで両者の施策案をいったん統合(ガッチャンコ)し、RICEスコアリングなどで客観的に優先順位を決める運用を採用しました。「施策は出るが、どれからやるか決められない」という停滞を避け、意思決定を"前に進める形"に整えたのがポイントです。

    5-2. ABテスト"ありき"にせず、ROI×速度で検証設計を選ぶ

    ABテストは有効ですが、複雑さによっては「ABにすると実装の3倍のお金や時間のコスト」になることもあります。その場合は、前後比較でまずやってみる判断をします。また「ABを必ず挟むと月3施策しか回せない」なら、ABを省略して月10施策回し、勝率50%でも5本当てた方が全体最適という発想で、学習速度を優先しました。

    6. 成果

    Analyze → Decide → Product Implementation のサイクル

    本支援では、次の"状態変化"が得られました。

    まず、「何を取るべきか」が定義され、分析から次の打ち手の議論へ移れる状態になりました。これにより「データ設計してよかった」が腹落ちし、改善の起点が生まれます。

    次に、施策を"思いつき"ではなく、優先順位を決め切って回していく設計ができました。RICEスコアリングや検証戦略の使い分けにより、改善が継続的に回る土台が整います。

    結果として「分析だけ」「提案だけ」で終わらず、仕様策定・イシュー化まで伴走できる状態になり、プロダクト改善の意思決定と実装が接続されました。

    支援事例:GA4「入れただけ・見てない」を立て直し - Before/After

    7. 最後に(総括)

    本事例では、GA4移行をきっかけに「タグは入れたが活用できない」「必要最低限の計測しかできない」という状態を、意思決定に耐える分析基盤へ立て直しました。何を計測し、何を見れば判断できるのかが明確になり、関係者間で共通認識を持てる状態を再構築。データを「見られる」だけでなく「使える形」に整えたことで、ボトルネックが把握でき、改善施策を継続的に打てる土台ができました。さらに施策は優先度まで整理され、検証と改善のサイクルが回り始める状態へ。結果として、分析が単発で終わらず、プロダクト改善の意思決定と実装に接続できる体制と見取り図が整いました。

    インタビュイー:sekiさん

    PdM&Webマーケター。幅広い経験を土台に、単発ではなく長く伴走しながらプロジェクトを前に進めるスタイルで、クライアントの「まだ言語化されていないやりたいこと」を深掘りし、ユーザー目線で設計に落とし込むスペシャリスト。

    sekiさんアバター

    スキル・強み

    • 要件定義・設計:与件整理/要件定義/仕様策定
    • UX・プロダクト:Figma/UXデザイン/Webディレクション
    • 計測・分析:GA4/Google Tag Manager/サイト分析
    • 集客・グロース:SEO/Web広告/広告運用

    本事例の情報

    • 業界:スキルシェアWebプラットフォーム
    • 体制:代表直下(CMO相当)+マーケ部門(アドバイザー兼、必要に応じて実作業も担当)
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