手作業で資料を作るのを、会社としてやめることにしたARTICLE
ARTICLE代表コラム
先日、社内に一つの通知を出しました。「今後、手作業による資料の作成は禁止とします」というものです。
文書を作る、表を埋める、社内のページを更新する、申請のフォームに入力する。こうした作業を、これからは人が一から手で作るのではなく、AI に作らせることを前提にする、という決まりです。
AI で、もうほとんどの資料が作れる
背景にあるのは、AI でできることの広がりです。
Claude で言えば、コネクターを使ってほかのサービスとつないだり、ブラウザを操作させたりすることで、次のような作業をそのまま任せられます。
- 文書:Word や Google ドキュメントの作成と編集
- 表:スプレッドシートへの入力や集計
- 社内のナレッジ:Notion や、社内で使っている Outline のページの作成と更新
- 申請:Slack のワークフローで出す申請の、フォームへの入力
人がやるのは、何を作りたいかを伝えることと、出てきたものを確かめて直すことです。ブラウザを操作させる使い方については、別のコラムでも書きました。
代表自身は、毎日この形で仕事をしています。前に「気づけば、社員ではなくAIに仕事を頼んでいた」で書いたとおり、以前なら誰かに頼んでいた仕事の多くを、いまは AI に頼んでいます。資料づくりは、その中でも特に AI に任せやすい仕事だと感じています。
使える人と、使えない人に分かれている
ところが、会社全体を見ると、事情は違っていました。
AI を使って資料を作れる人もいれば、そうでない人もいる。同じ会社の中で、使える人と使えない人に、はっきり分かれているのが現状です。
使える人は、AI に任せることでどんどん速くなっていきます。使えない人は、これまでどおり手で作り続ける。このままにしておくと、その差は縮まるどころか、開いていく一方だと思います。
「AI を使っていいですよ」と言うだけでは、たぶん変わりません。手で作ったほうが早い、慣れている、という感覚があるうちは、人はなかなか新しいやり方に移れないものです。それなら、手で作るという選択肢のほうを、会社として先になくしてしまおう。そう考えて、今回の決定にしました。
ドラスティックだとは分かっている
正直に言うと、かなりドラスティックな意思決定だと思っています。
最初のうちは、AI に説明するより自分で書いたほうが早い、と感じる場面もあるはずです。思ったとおりの形にならず、何度もやり直すこともあると思います。手で作っていたときより、かえって時間がかかる時期もあるかもしれません。
それでも、AI ネイティブな働き方を会社全体に浸透させるには、これくらいの決め方が必要だと考えました。一人ひとりの工夫に任せていたら、いつまでたっても「使える人だけが使っている」状態から抜け出せない。そう感じたからです。
なお、AI に作らせるからといって、何でも AI に渡してよいわけではありません。社外に出してはいけない情報の扱いなど、生成AIの社内ルールで決めていることは、これまでどおり守ります。出てきたものを確かめて、責任を持って出すのも、これまでどおり人の仕事です。
うまくいったことも、いかなかったことも書いていく
この決まりが、どう転ぶかはまだ分かりません。うまくいく部分もあれば、うまくいかない部分もあると思います。
当社はお客様の業務の自動化(AX支援(OpeZero))をお手伝いしている会社です。その当社自身が、社内でどこまで AI ネイティブになれるのか。そこでつまずいたことや、乗り越え方が分かったことは、そのままお客様にお伝えできる話になると思っています。
これから、うまくいったことも、うまくいかなかったことも、このコラムで共有していければと思います。